今年の末っ子、ハービンジャー牡馬も、いよいよ”離乳”です。
放牧地に入ると、やって来たのは、キングズベスト牝馬とワークフォース牡馬。
いつものように「掻いて」と背中を向けてくるキングに、顔を近付けるワーク。
すでに母がいない2頭は、人との触れ合いを好みます。
一方、唯一母がいるハービンジャー牡馬は、遠くの方で、知らん顔。
離れた場所で、自由に草を食べていましたが、スタッフが来たことに気付き、歩いてきました。
その様子を、私のそばでじっと見ているキングちゃん。
男の仔2頭は、ハービン母さんのあとを、ぴったりついて歩いていきます。
そして、「このまま離乳かぁ・・・」と、思った瞬間、ハービンがいきなり急ぎ足で、母の前に躍り出ました。
「ちょっと、待ったー!」
なんと、離乳直前に、自分から授乳を求めてきたのです。
偶然とはいえ、こんな馬は初めて!
スタッフも苦笑いしながら、末っ子ハービンのために、時間をとってあげました。
十分ミルクを飲んで、満足のハービンくん。
出口へ向かう母のあとを、急いで追います。
しかし・・・。
次の瞬間、ワークとハービンの前から、母は引き離されました。
「ん?」
じっと、私のそばで、一部始終を眺めていたキングが、大慌て。
ハービン母さんだけが行ってしまったことに驚いて、飛び出していったものの、時すでに遅し。
子守りをしてくれた友達のお母さんは、もう柵の外を歩いていました。
「どうして?」
鳴きながら、見守る仔馬たちに・・・・。
後で画像を拡大してから気付いたのですが、ハービン母は、スタッフのひき手を引っ張り、しっかりと振り向いていました。
いつも淡々とした、ベテラン母さんも、別れは辛いのです。
母の姿が見えなくなると、仔馬たちは、揃って、大暴れ。
「わーん。いなくなっちゃったぁ!」
隣の繁殖牝馬たちが、「なんの騒ぎ?」と駆けつけてきて、シルエットは、しばし興奮状態。
数分後に、キングとワークの2頭が、落ち着きました。
「ねえねえ、どこに行ったの?」
あてもなく、ひとりで駆け出す、ハービン。
「どこだろう?」
狐につままれたような顔をして、そろりそろり。
隣で、心配そうに寄り添ってあげているワークの姿が、けなげでした。
やがて、2頭で、草を食み始めます。
「おとなしい。意外と、静かだった・・・」
と思っていたら、ハービンは、再び母を捜し始めます。
これは、ワークくん。
そぞろ歩きする友達を気遣い、一緒に捜してあげているように見えました。
「あー。やっぱり、お母さん、いないなぁ」
戻ってくるハービン。
おでこをなでても平気。比較的、落ち着いていて、余裕はあります。
そのうち、みんなで一緒に草を食べ始めました。
母は、今年の種付けを休んだため、空胎馬たちの放牧地へ。
見に行った時、ちょうど我が仔を捜して、出口の前で鳴いていました。
しかし、それも「無理だ」と悟ると、何事もなかったかのように、奥の方へと消えていきます。
時折、鳴くハービンの声に、トラクターに乗ったミケが、不思議顔。
こうして、今年の”離乳”が、すべて終了しました。
放牧地に入ると、やって来たのは、キングズベスト牝馬とワークフォース牡馬。
いつものように「掻いて」と背中を向けてくるキングに、顔を近付けるワーク。
すでに母がいない2頭は、人との触れ合いを好みます。
一方、唯一母がいるハービンジャー牡馬は、遠くの方で、知らん顔。
離れた場所で、自由に草を食べていましたが、スタッフが来たことに気付き、歩いてきました。
その様子を、私のそばでじっと見ているキングちゃん。
男の仔2頭は、ハービン母さんのあとを、ぴったりついて歩いていきます。
そして、「このまま離乳かぁ・・・」と、思った瞬間、ハービンがいきなり急ぎ足で、母の前に躍り出ました。
「ちょっと、待ったー!」
なんと、離乳直前に、自分から授乳を求めてきたのです。
偶然とはいえ、こんな馬は初めて!
スタッフも苦笑いしながら、末っ子ハービンのために、時間をとってあげました。
十分ミルクを飲んで、満足のハービンくん。
出口へ向かう母のあとを、急いで追います。
しかし・・・。
次の瞬間、ワークとハービンの前から、母は引き離されました。
「ん?」
じっと、私のそばで、一部始終を眺めていたキングが、大慌て。
ハービン母さんだけが行ってしまったことに驚いて、飛び出していったものの、時すでに遅し。
子守りをしてくれた友達のお母さんは、もう柵の外を歩いていました。
「どうして?」
鳴きながら、見守る仔馬たちに・・・・。
後で画像を拡大してから気付いたのですが、ハービン母は、スタッフのひき手を引っ張り、しっかりと振り向いていました。
いつも淡々とした、ベテラン母さんも、別れは辛いのです。
母の姿が見えなくなると、仔馬たちは、揃って、大暴れ。
「わーん。いなくなっちゃったぁ!」
隣の繁殖牝馬たちが、「なんの騒ぎ?」と駆けつけてきて、シルエットは、しばし興奮状態。
数分後に、キングとワークの2頭が、落ち着きました。
「ねえねえ、どこに行ったの?」
あてもなく、ひとりで駆け出す、ハービン。
「どこだろう?」
狐につままれたような顔をして、そろりそろり。
隣で、心配そうに寄り添ってあげているワークの姿が、けなげでした。
やがて、2頭で、草を食み始めます。
「おとなしい。意外と、静かだった・・・」
と思っていたら、ハービンは、再び母を捜し始めます。
これは、ワークくん。
そぞろ歩きする友達を気遣い、一緒に捜してあげているように見えました。
「あー。やっぱり、お母さん、いないなぁ」
戻ってくるハービン。
おでこをなでても平気。比較的、落ち着いていて、余裕はあります。
そのうち、みんなで一緒に草を食べ始めました。
母は、今年の種付けを休んだため、空胎馬たちの放牧地へ。
見に行った時、ちょうど我が仔を捜して、出口の前で鳴いていました。
しかし、それも「無理だ」と悟ると、何事もなかったかのように、奥の方へと消えていきます。
時折、鳴くハービンの声に、トラクターに乗ったミケが、不思議顔。
こうして、今年の”離乳”が、すべて終了しました。
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この記事へのコメント
いよいよハービンくんも離乳でしたか。やっぱりやんちゃハービンくんですね。お母さんの行く手を遮るなんて。あと、お母さんを行かせないっても思ったのかなぁ。
お母さんが振り向いた写真はグッときました。何を思ったのでしょうか。しっかり頑張るのよとか。
これから、他の馬と合流しますか?
お母さんが振り向いた写真はグッときました。何を思ったのでしょうか。しっかり頑張るのよとか。
これから、他の馬と合流しますか?
2014/10/25(土) 01:03 | URL | かとう #-[ 編集]
毎年、ベテラン母さんの最後の離乳日記を密かに楽しみにしています。
クールな印象のお母さんも、離乳の時は本当の素顔を見せてくれますね。
来年は、子育てお休みという事はセレーネとプリンセスと一緒に放牧しているんでしょうか。
過去に遡って日記を辿るうちに、娘のゴーランドと幼馴染のワインレッドの再会日記まで戻ってしまいました。こんな風にこちらの日記を楽しめるのも素敵ですね!
ハービンくんの、お母さんと離される直前の行動には驚き!昨年のキンカメちゃんも離される直前にお乳を飲んでましたね。彼女の子供達は活発な子が多い気がします。
そして、ハービンくん、ワークくん、キングちゃんも男の子と女の子に離れてしまったんでしょうか。
クールな印象のお母さんも、離乳の時は本当の素顔を見せてくれますね。
来年は、子育てお休みという事はセレーネとプリンセスと一緒に放牧しているんでしょうか。
過去に遡って日記を辿るうちに、娘のゴーランドと幼馴染のワインレッドの再会日記まで戻ってしまいました。こんな風にこちらの日記を楽しめるのも素敵ですね!
ハービンくんの、お母さんと離される直前の行動には驚き!昨年のキンカメちゃんも離される直前にお乳を飲んでましたね。彼女の子供達は活発な子が多い気がします。
そして、ハービンくん、ワークくん、キングちゃんも男の子と女の子に離れてしまったんでしょうか。
2014/10/25(土) 10:29 | URL | みで #BXkg48Jw[ 編集]
離乳間際にお母さんにとスタッフさんに割って入るなんて、とてもドラマティックで余計に離乳が辛く感じてしまいました。
色んなタイプの仔がいるようですが、ハービンくんは一層感受性が強いのでしょうかね〜
でも後は皆んな元気に育ててもらって、立派な競走馬になる道を歩むだけですね。どの仔馬ちゃん達にも明るい未来が来ますように。
色んなタイプの仔がいるようですが、ハービンくんは一層感受性が強いのでしょうかね〜
でも後は皆んな元気に育ててもらって、立派な競走馬になる道を歩むだけですね。どの仔馬ちゃん達にも明るい未来が来ますように。
2014/10/25(土) 18:11 | URL | よっこ #zfBORS1s[ 編集]
放牧地で、しばらく飲んでなかったようですね。
「どうしても飲みたい!」と、通せんぼするところが、ハービンらしさです。
まさか、この後、母と離れるなんて、思ってもいなかったでしょう。
私も、母馬が振り返っているところは、画像を拡大してから気付き、ビックリしました。
ベテランで、放任主義なので、さばさばしているかと思いきや、やはりそんなことはないのですね。
我が仔の鳴く声に、思わず、振り返ったのでしょう。
苦しかったでしょうね。
仔馬たちは、早速、翌日には、合流しました。
「どうしても飲みたい!」と、通せんぼするところが、ハービンらしさです。
まさか、この後、母と離れるなんて、思ってもいなかったでしょう。
私も、母馬が振り返っているところは、画像を拡大してから気付き、ビックリしました。
ベテランで、放任主義なので、さばさばしているかと思いきや、やはりそんなことはないのですね。
我が仔の鳴く声に、思わず、振り返ったのでしょう。
苦しかったでしょうね。
仔馬たちは、早速、翌日には、合流しました。
2014/10/26(日) 15:37 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
ありがとうございます。
ベテラン母さんは、自分の娘世代のセレーネやプリンセス、星ピサ母さんと一緒に放れています。
若い馬たちから、ちょっと距離を置いて、生活していますね。
なんだか少し寂しそうですが、もともとそういうタイプの馬なので、ひとりで自由にしているのかもしれません。
そして、キンカメちゃんも、離される直前に乳を飲んでいましたか!
すみません。すっかり忘れていました。
昔を振り返ることも必要ですね・・。(笑)
ベテラン母さんは、自分の娘世代のセレーネやプリンセス、星ピサ母さんと一緒に放れています。
若い馬たちから、ちょっと距離を置いて、生活していますね。
なんだか少し寂しそうですが、もともとそういうタイプの馬なので、ひとりで自由にしているのかもしれません。
そして、キンカメちゃんも、離される直前に乳を飲んでいましたか!
すみません。すっかり忘れていました。
昔を振り返ることも必要ですね・・。(笑)
2014/10/26(日) 16:46 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
ハービンくんは、個性派ですね。
半姉とよく似ています。
あひるのくちばしのような、顔の白さが、なんだか滑稽で、彼の性格をそのまま表しているようです。
憎めない仔です。
どの馬にも、競走馬として立派になってほしいですね。
半姉とよく似ています。
あひるのくちばしのような、顔の白さが、なんだか滑稽で、彼の性格をそのまま表しているようです。
憎めない仔です。
どの馬にも、競走馬として立派になってほしいですね。
2014/10/26(日) 16:50 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
毎年 どのグループにもそれぞれのドラマがあり
愛らしさに思わずニヤニヤしてしまったり
涙が出そうになったりしながら いつも読ませて頂いてきてますが
今年のこのグループには 本当に激動のドラマがありましたね・・・
・キングちゃんのアスカ母との哀しい別れ・・・
・子守役ハービン母の腹痛時の仔馬たちの様子・・・
・そして今回の いよいよ子守役終了での最後の離乳の奇跡?
前に立ちふさがる決定的瞬間を写真に捉えて下さって 素晴らしいです!!
(ちなみに キングちゃんの後ろからキングちゃん目線でハービン親子を撮影されてる写真も グッドショットで何気に好きです♪)
今だにみんなに愛されるブロッケンを産んでくれた淡々とした母が
柵から出たあとに振り返る姿・・・
ベテランだからこそ“今から離乳なんだ”と
全て解ってるようで 切ないです(ノω・、)
愛らしさに思わずニヤニヤしてしまったり
涙が出そうになったりしながら いつも読ませて頂いてきてますが
今年のこのグループには 本当に激動のドラマがありましたね・・・
・キングちゃんのアスカ母との哀しい別れ・・・
・子守役ハービン母の腹痛時の仔馬たちの様子・・・
・そして今回の いよいよ子守役終了での最後の離乳の奇跡?
前に立ちふさがる決定的瞬間を写真に捉えて下さって 素晴らしいです!!
(ちなみに キングちゃんの後ろからキングちゃん目線でハービン親子を撮影されてる写真も グッドショットで何気に好きです♪)
今だにみんなに愛されるブロッケンを産んでくれた淡々とした母が
柵から出たあとに振り返る姿・・・
ベテランだからこそ“今から離乳なんだ”と
全て解ってるようで 切ないです(ノω・、)
2014/10/30(木) 19:20 | URL | 京都はんなり #-[ 編集]
ありがとうございます。
馬は生き物なので、毎日、何が起こるかわかりません。
予想もつかない出来事に、動揺することもしばしば。
特に、”死ぬ・生きる”の瀬戸際に接すると、胸が詰まります。
それでも、無邪気に遊ぶ仔馬たちを目の前にすると、心穏やかになります。
愛情をかければ、表情で語ってくれる、繁殖牝馬たち。
純粋な気持ちで向かい合うことの大切さを教えてくれます。
今シーズンも、色々なことがありました。
とうとうすべての仔が母から別れ、新しい道を歩き始めましたね。
この先、どんなことが待っているのか、私にはわかりません。
でも、この仔たちの生きた証を、ここにいる間だけでも、記録し続けようと思っています。
馬たちの目線を、大切にしながら・・・。
馬は生き物なので、毎日、何が起こるかわかりません。
予想もつかない出来事に、動揺することもしばしば。
特に、”死ぬ・生きる”の瀬戸際に接すると、胸が詰まります。
それでも、無邪気に遊ぶ仔馬たちを目の前にすると、心穏やかになります。
愛情をかければ、表情で語ってくれる、繁殖牝馬たち。
純粋な気持ちで向かい合うことの大切さを教えてくれます。
今シーズンも、色々なことがありました。
とうとうすべての仔が母から別れ、新しい道を歩き始めましたね。
この先、どんなことが待っているのか、私にはわかりません。
でも、この仔たちの生きた証を、ここにいる間だけでも、記録し続けようと思っています。
馬たちの目線を、大切にしながら・・・。
2014/10/30(木) 22:23 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
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