ピンチを乗り越え

ここでは、「ピンチを乗り越え」 に関する記事を紹介しています。
土曜の夜、厩舎に緊張が走りました。

3月生まれゼンノロブロイ牝馬の母が、腹痛の症状。

夕方から様子がおかしく、一度獣医さんに診てもらっていたのですが、飼いつけの19時を過ぎてもよくならず、ますます苦しみ出したので、再度往診を依頼。

馬房の中でゴロを打ったり、ぐるぐると歩いたり。汗をかき、もがき苦しむばかり。

聴診器をあてると、腸は動いているとのことで、点滴と痛み止めを入れることになりました。

「前から、放牧地で様子が変だったから、気になってたんですよね・・・・」

ひと月ほど前から、時折、放牧地で丸くなって寝たり、お腹を気にするそぶりをしたりしていたので、注意をしていました。

過食による疝痛。つまり、草の食べ過ぎによる腹痛が、一番疑われます。

”さく癖”のある母馬。普段から、胃に負担を与えていることも確か。

しかし、ほかの重い病気が潜んでいるとすると、開腹手術をしなければならず、そうなると「ロブちゃんは、どうなる?」

診療センターに一緒に連れていくわけにはいかないので、留守番。

そして、万が一のことが起これば、乳母。

頭の中で最悪の事態がぐるぐると駆け巡ります。「なんとかそれだけは避けたい!」

ゼンノロブロイ牝馬は、本当に感心な仔でした。

苦しむ母の邪魔にならないよう、隣の仔馬用の馬房に入り、じっとしています。

呼ぶとやって来て、背中をかくと、気持ちよさそうに、またそこから動かなくなりました。

「ロブちゃん、お母さん治ってくれないと、困るよね・・・」

さて、当の母馬はというと、点滴の1本目が終わる頃から、我慢できないというふうに、立ったまま、すごい勢いで壁を蹴り始めました。

人間も必死。「気をつけろよ!蹴られんな!」「点滴、もっと高く上げて!」

点滴が終了すると、今度は、ゴロンゴロン。

「いかんな・・・・」とうとう獣医さんが、携帯電話を手に取りました。

リーダーは、馬運車のエンジンをかけ、出動の用意。

しかし、獣医さんの電話は、なかなか終わりませんでした。

やっと切ったと思ったら、「ダメだって。先客があって、手術中。今連れてこられても、何もできないらしい・・・」

ガーン。「そんなこと、あるんだ・・・・」

けれども、なんと結果的に、それがとてもラッキーだったということが、その数十分後に、わかりました。

緑色のねっとりとしたボロが出始めてから、しばらくすると、馬が落ち着き始めたのです。

点滴で、血の流れが活発になった頃、痛みがピークに達したようですが、詰まっていたものが動き出し、なんとか峠を越えることが出来たのでした。

「あー、これならもう大丈夫」 結局、診療センターに送らずに済み、親子共々”命拾い”。

これが、今朝の母と娘です。

6・腹痛・こちらへ 

草は食べても良いのですが、青草に乾草を混ぜ、数日間、体内が健全に戻るまで、パドック放牧。
6・腹痛・親子 

食いしん坊の母は、あの時の痛みなどすっかり忘れ、私に青草をせがんできます。

授乳しながら、「放牧してくれないかな」と、スタッフを見つめる母。

6・腹痛・授乳 

私は、再びこの何気ない姿が見られることに大いに感動し、

6・腹痛・ロブちゃん 

また、従順で賢い、このロブロイ牝馬のとりこになってしまうのでした。

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コメント
この記事へのコメント
私がお伺いした時に心配されていたお馬さんですよね?
本当によかったです
ホッと一安心ですね
こっこちゃん、お利口で落ち着いていますね!
ブログを見つつ、牧場の方は24時間常に気が抜けなくて大変なお仕事なのだなぁと感じました
2012/06/20(水) 02:31 | URL | じゅんりん #-[ 編集]
そうでした。
掃除刈りをしていない放牧地に放していたことも原因にあげられ、反省しています。
おかげさまで、今では、また放牧地に戻ることが出来ました。
放牧地での様子を観察することは、絶対に必要なことですね。
ご心配いただき、ありがとうございました。v-22
2012/06/22(金) 14:23 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
これが良く耳にする『疝痛』と言うやつですか?
お馬さんにとって命に関わる症状・・・
無事に回復してくれて 本当に良かったです☆
しゃべってくれないだけに難しくもあり 自分がもどかしくもありで
大変なんだろうなぁと感じました。

ロブちゃん おとなしくしてたんですねぇ・・・
なんだか健気でグッときちゃいます(ノω・、) 
2012/06/22(金) 20:20 | URL | 京都はんなり #-[ 編集]
もともと痛みを大げさに表現する馬なのですが、壁を勢いよく蹴り始めた時は、不安になりました。
その時、一度だけゼンノロブロイ牝馬が、乳を飲みにいき、私は顔面蒼白に!
「蹴られるからこっちにおいで」という言葉が通じたわけではありませんが、すぐに戻ってきて、馬房の中で、うずくまって寝たので、ホッと一安心でした。
数十分後に、痛みが治まった母は、隣の馬房をのぞいて、自らブブブブ「いいよ。乳を飲みなさい」と呼んでいましたよ。その声に起き上がったロブちゃんは、隣へ移動し、静かに乳を飲んでいました。
本当に、母を失うことにならなくて、良かったです。
あの晩のロブロイ牝馬は、本当に頼もしく、愛らしい仔馬でした。
今は、寂しそうに相棒の帰りを待っていたキンカメくんと、放牧地で楽しく遊んでいます。v-22
2012/06/22(金) 22:27 | URL | team yosshie #uvrEXygI[ 編集]
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