遊び友達～前編

 冬晴れの午前、ファンの方からいただいた新鮮なニンジンを袋に詰め、１歳牡馬グループのところへ。

一番先に気付いたのは、ワークフォース牡馬でした。

 

ニンジン大好きな彼は、ゆっくりと歩き出します。

奥の方で、まったく気付かず、遊んでいるハービンジャー牡馬とディープインパクト牡馬。

 

「今日もまた、ふたりで遊んでいるな・・・」

 

いたずら好きハービンに、性格のいいディープが、付き合っています。

「負けないぞ！」

 

”いいお兄ちゃん”という感じ。

ワークに続いて、こちらに気付いたのは、キングズベスト牡馬。

 

彼は、威厳があり、いたずらっこハービンなど相手にしません。

ワークは、さらにこちらへ。

 

その動きに気付き、やっと遊ぶのをやめた２頭。

「あれ？」

 

ハービンとディープも、歩き出しました。

 

みんなのお目当ては、ニンジン。

 

「ちょうだい！」

 

一斉に顔を出されると、ひとりでは手に負えません。

それでも、あまりケンカもせず、仲良く食べる４頭組。

良い仲間です。

後ろを振り返ると、３頭牡馬グループがこちらへ向かっていました。

その途中で、長い木の枝を拾った、キンシャサノキセキ牡馬。

 

噛み心地が良いのか、そのまま前進。

 

前を行く流星ディープとエンパイアメーカー牡馬を追いかけながら、

 

「待って」と歩をはやめます。

 

小さい頃から遊び心いっぱいのキンシャサくんならでは。

 

こっちまで、持ってきてくれるかな・・・と期待しましたが、途中でバランスを崩し、落下。

 

「もう、いいや」と、ほったらかしで、歩いてきました。

 

仲良しディープとエンパイアが先に到着して、顔を出します。

 

ワークフォース牡馬が、「君たち、いつも一緒だね」

 

（中編に続く）