ロードカナロア’16♀

ここでは、「ロードカナロア’16♀」 に関する記事を紹介しています。
■牧場の1年

誕生 雪・早春親仔 仔馬の顔
牧場のは、仔馬の誕生と共に始まります。

春・仔馬2頭 牧柵のぞき顔 夏の風
風の中、仲間と共に駆け回る

紅葉 秋・とんぼ 秋・朝もや
母と別れる、試練の

雪景色 1歳冬 白鳥
、真っ白い世界の中で、ひたすら春を待ち・・・。

1歳夏 牧草風景 出発
大きく成長した若駒は、二度目の秋に育成牧場へと巣立っていきます。

 ・05-04  ※今年の桜
 ・05-01  ※躍動する大地
 ・04-30  ※小さな2頭
 ・04-29  ※アプローチ
 ・04-28  ※緑の牧場

 2月生まれのロードカナロア牝馬。

診療センターでの診察の結果は、ショックなものでした。

眼は完全に見えておらず、感覚だけで動いているとのこと。

先天的なものなのか、後天的なものかははっきりせず、治療法もない・・・。

”網膜剥離”と言われた、ということでした。

つい先日まで、普通に生活していたのに・・・と思うと、納得がいきません。

「どうして?」という言葉しか出て来ませんでした。

考えられる理由を上げてみても、答は見つかりません。

競走馬になることが出来なければ、安楽死処分。

その決定に心が痛み、あらゆる可能性を探りましたが、堂々巡りでした。

現実を受け入れるしかない・・・。

誕生から約10ヵ月間育ててきた馬を、目が見えなくなったという理由で、処分しなければならないのです。

それが、現実でした。

いつの間にか涙がにじむ自分に、「感情を無にしよう・・・」と何度も言い聞かせました。

厩舎を移り、パドック放牧となったカナロアのもとへ、私が足を運んたのは、最後の日。

ミルクで育てられた乳母の当歳馬2頭を預かっていて、その仲間たちと一緒に放れていたカナロアは、私の声に反応しました。

「カナちゃん!」

11・カナ・パドック
 

ところが、人懐こい乳母の仔たちが、いそいそとやって来ます。

11・カナ・ポニー
 

「行きたいけど行けない・・・」そう訴えているようでした。

11・カナ・敬遠
 

不安そうな目。

11・カナ・来る
 

「どきなさい!」と、体で押され、

11・カナ・追われる
 

逃げていくカナロア。

11・カナ・よける
 

「生きていくのは、難しいのかなぁ」

そういう感情が生まれてきました。

自分を納得させようとしているのは、確かでした。

隣の放牧地には、当歳の牡馬たち。

11・カナ・オル2頭
 

幼馴染みの牝馬を見つけ、うろうろしている栗毛のオルフェーヴル牡馬をのぞいた4頭が、やって来ました。

11・カナ・走る
 

カナロアが反応します。

11・カナ・見る
 

大好きなニンジンをあげていると、乳母の仔2頭が、「なに?なに?」

11・カナ・乳母の仔
 

一緒に育てられたため、本当に仲の良い2頭でした。

カナロアの幼馴染み、ゴールドアリュール牡馬も、柵ごしにのぞきます。

11・カナ・アリュール
 

彼女だって、みんなと同じように、これからもっと大きくなるはずでした。

11・カナ・ひとり
 

かけがえのない、一つの命でした。

11・カナ・カナちゃん
 

午後2時過ぎ、カナロアが診療センターに運ばれる前に、当歳馬たちが厩舎に入りました。

11・カナ・手入れ
 

手入れを受ける仲間たち。

11・カナ・ハービン
 

アリュールは、カナロアが放牧地に現れなくなってから、時折、鳴いていました。

11・カナ・アリュ
 

「死んでいく馬に、こんなことしたってなぁ・・・」と思いながら、私の足は、採草地に向かっていました。

晩秋になり、そこらじゅうに青々とした草が生えているわけではありません。

でも、最期に、お腹いっぱい食べさせてあげたいと思い、両腕に青草を抱え、カナロアの馬房へ。

嬉しそうに、どんどん食べてくれたのが、彼女と私の最後の思い出。

馬運車へ乗せる時は、皆、無言でした。

11・カナ・馬運車へ
 

ダンカーク牡馬、ゴールドアリュール牡馬、栗毛のオルフェーヴル牡馬。

11・カナ・見送り
 

仲間たちが、不思議そうに、彼女を見送ります。

怖がって前進しないカナロアを、鞭は使わずに、手で押して入れました。

11・カナ・押して
 

小さな後ろ姿。

11・カナ・別れ
 

こんな辛い別れも含めて、生産牧場の仕事だと、改めて思います。

11・カナ・去る
 

私は、ただ見送ることしか出来ませんでした。

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 所用で3日間、牧場を離れていた間に、1歳エイシンフラッシュ牡馬が、育成牧場へ。

代わって、当歳のディープインパクト牝馬がやって来た、と聞きました。

そのために、紅一点だった、当歳早生まれグループのロードカナロア牝馬を元の群れから分けた、とのこと。

カナロアは、最初、元のグループに戻りたそうに柵沿いを走っていた、ということですが・・・・。

私が、放牧地に見に行った時は、静かに草を食んでいました。

10・異変・放牧地
 

赤いもくしの馬が、新入りのディープインパクト牝馬。

「どんな仔なんだろう?」と、うきうきしながら、接近。

カナロアが先に気付きましたが、歩いて来たのは、ディープでした。

10・異変・カナ
 

人懐こいのか、躊躇せずにやって来ます。

10・異変・ディープ
 

1月生まれの青鹿毛。

10・異変・ディープ来る
 

好奇心旺盛なタイプとみました。

10・異変・新入り
 

彼女と挨拶をしている間に、こちらへ来るのかと思っていたカナちゃんが・・・。

10・異変・カナ来ない
 

来ません。

10・異変・振り返る
 

私がいることはわかっているはずなのに、来ない・・・ということは、「この馬を警戒しているのだろうか?」

10・異変・紅葉とカナ
 

「おとなしい感じの馬なのに、なぜだろう?」

10・異変・戻る
 

立ちつくすカナロアが心配になり、ディープと一緒に、近付いてみると・・・。

10・異変・動かないカナ
 

目がおかしいことに気付きました。

10・異変・目が
 

両目とも、白っぽく濁っているのです。

そして、顔に傷。

「うわっ!どうしたの?」

急いで、報告に行きました。

早朝、放牧した時は、暗くて誰も気付かなかったとのこと。

でも、放牧地に入る際に、嫌がって動かなくなったらしく、「グループをかえたからか」と思っていたということでした。

濁りのせいで、はっきり目が見えないのかもしれません。

私が不在だった3日間で、何かが起こったことだけは確かでした。

「仲間を捜して走った時に、柵にぶつかったんじゃないの?」

色々話しましたが、その現場を誰も見たわけではないので何とも言えず、獣医さんに診てもらうことになります。

その結果は、「思い当たる病気とは違う。怪我なら、普通は片目だけ」ということ。

診療センターに詳しい検査を依頼することになり、こちらは、「すぐにでも!」という思いでしたが、他の手術や検査の予定が詰まっていて、金曜日まで待つこととなりました。

「治療して元に戻れば」という期待と、「治らなかったら」という不安が交錯します。

新しい馬を迎えて弾んでいた心が、急にずんと重くなりました。

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 台風で増水した後の川に、鮭が戻ってきました。

9・離・サケ
 

秋の色に染まっています。

遅れに遅れた2番牧草の収穫作業が、ようやく終了。

9・離・牧草
 

いよいよ、最初の離乳を迎えることとなりました。

朝日が昇り始めた放牧地に、2月・3月生まれ組。

9・離・早朝
 

先頭を切るのは、今年一番最初に生まれたロードカナロア牝馬と、

9・離・セレーネ
 

ゴールドアリュール牡馬。

9・離・誰か来る
 

母と仔の静かな時間が、終わりを迎えます。

母だけを連れていこうとしても、ちゃんと顔を寄せてくるアリュール。

9・離・2頭
 

「僕は?僕は?」

そして、カナロアも、母の元へ飛んでいきました。

9・離・急いで
 

ダンカーク牡馬に授乳中だったため、それを見送っていた乳母も・・・。

9・離・乳母
 

出入り口へと向かう3組に、

9・離・出口へ
 

慌ててついていきます。

9・離・乳母あわてて
 

2頭の母たちは、パドック放牧中のハービンジャー牡馬たちの前を通り、別の放牧地へ。

9・離・2頭行く
 

「なんだか、いつもと違うぞ?」

9・離・置いていかれた
 

それでも、オルフェーヴル牡馬にじゃれつくアリュール。

9・離・アリュールとオル
 

順番待ちかと出口に立つ、ダンカーク牡馬。

9・離・あれ
 

やがて、2頭の母だけがいなくなったことに気付きます。

9・離・カナ
 

「どこにいったんだ?」

9・離・いななく
 

「いない!」

9・離・カナ後ろ姿
 

放牧地の奥へと走り出す、カナ。

9・離・アリュとカナ
 

みんなのところへ戻って来ても、

9・離・みんな
 

オルフェとじゃれているアリュールとは対照的に、

9・離・アリュール
 

母を捜し回っていました。

9・離・カナ来る
 

「いない・・・」

9・離・たたずむ
 

「いない・・・」

9・離・奥へ
 

「いなーい!!」

9・離・戻ってくる
 

「いない・・・」

9・離・オル
 

「いない・・・」

9・離・カナちゃん
 

「いない・・・」

9・離・どうして
 

カナロアを見つめるアリュールは、思いのほか落ち着いていました。

9・離・アリュールくん
 

このグループで紅一点だったカナちゃん。
9・離・静かな朝 

母を頼りにしていたに違いありません。

9・離・捜すカナ
 

「やっぱり、いない!」

9・離・どうしたの
 

群れに戻って来たカナロアが、

9・離・戻って
 

ダンカーク牡馬に近付いたとたん、

9・離・ダンくん
 

乳母が、むきになって怒ってきました。

9・離・こらー
 

「うわっ!ごめんなさい!」

9・離・助けて
 

さっきまで守ってくれていた母は、もういません。

9・離・戻る
 

「どうして?」

9・離・ねえねえ
 

みんなのところへ戻ったと思ったら、

9・離・オル母の周りで
 

いつの間にか、遠くへ。

9・離・さがす
 

その後ろ姿から、十分すぎるほど、彼女の気持ちが伝わって来ました。



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 25日の夕方から、疝痛の症状を見せ始めたセレーネ。

その晩は、獣医さんと共に経過を見守ったのですが、良くもならず悪くもならず。

早朝5時に、診療センターへ連れていくことになりました。

昨年のシルエットの例があり、治らない疝痛は、とにかく早めに診てもらうのが一番だと、誰もがわかっていたのです。

生後2ヵ月半のロードカナロア牝馬は、留守番。

これが一番の気がかりでした。

予後良好なら、すぐに親子に戻れるはず・・・そう信じて、馬運車を見送ります。

もちろん、カナロアちゃんは、大騒ぎでした。

馬房の中で、母を捜して、ぐるぐる。

いななきは、どこまでも響きます。

「もう少しの辛抱だから、頑張れ!」

そう声をかけるしかありません。

セレーネは、超音波検査で結腸捻転が疑われ、即座に開腹手術が行われたとのこと。

そんなにひどくはないから、術後の経過が良ければ、夕方にも仔馬を連れてきて良いらしい、という電話がかかってきました。

一安心。

初産のストレス。そして、カナロア牝馬が、体調を崩し、数日、舎飼いだったことも、影響したのでしょうか。

繊細な生き物であることを改めて感じます。

昼の間、ミルクを作ってカナロアに与えるも、飲まず。

バケツにつるして、様子を見ているうちに、待ちに待った電話が入りました。

「連れてきていいよ!」

母を捜し疲れて、馬房で座り込んでいたカナロアちゃん。

4・セレ・カナ馬房
 

私がのぞくと、

4・セレ・カナ
 

また、いななき始めました。「おかあさーん、どこー?」

4・セレ・おかあさん
 

夕日を浴びながら、馬運車へ。

4・セレ・出発
 

診療センターへ着いた時は、「ここ、どこ?」という顔で、嫌々歩いていたカナちゃんでしたが・・・。

4・セレ・到着
 

母セレーネの馬房へ入ると、急いで、乳に吸い付いていました。

4・セレ・再会
 

母も手術後の痛々しい姿ながら、我が仔を見て、安心した様子。

親子の絆を、しっかりと感じました。

4・セレ・喜んで
 

少しずつ草を与えながら、一晩様子を見て、翌日には、退院できるとのこと。

4・セレ・2頭
 

センターの獣医さんたちには、感謝の言葉もありません。

隣には、同じように前夜から入院している結腸捻転の馬。

こちらも、その後、仔馬が連れて来られ、感動の対面を果たしていました。

スタッフさんたちも、とても嬉しそうで・・・。

けれども、翌日、セレーネ親子が帰る頃には、また状態が思わしくなかったとか。

その後、どうだったのかが気になります。

なんとか困難を乗り越えた今回の出来事。

気持ちの上で、本当に救われました。

関連タグ : ロードカナロア,

 未明に降った雪が、朝日を浴びて、きらきらと輝き始めたので、じっとしていられずに外に出ました。

生後半月を過ぎた、ロードカナロア牝馬。

若くて元気の良いお母さんと、駆け回ったり、

2・雪の朝・駆ける
 

雪をなめてみたり。

2・雪の朝・ふわふわ
 

寒さに負けず、外の世界を楽しんでいます。

とても素直な性格で、新米母を困らせることがありません。

2・雪の朝・母と
 

仲良し母娘。

2・雪の朝・一緒に
 

バサバサッという音がして、びっくり。

2・雪の朝・ハト
 

厩舎のひさし付近で、求愛行動をしている2羽のドバトを、不思議そうに見つめた後、

母の腹の下を、するり。

2・雪の朝・くぐる
 

まだ十分くぐれそうです。

ゴールドアリュール牡馬は、夢の中。

2・雪の朝・アリュ
 

乾草の上にしっかり丸くなり、小鳥のように眠っていました。

食事のため、乾草のところへ移動した、カナロアペア。

2・雪の朝・母の周り
 

カナちゃん、今度は、母の周りをぐるぐる。

2・雪の朝・ぐるぐる
 

不思議でかわいい行動に、思わず、笑みがこぼれます。

さて、2頭の出産後、同じグループだった残りの2頭の予定日も迫ってきました。

シルエットは、昨年、半月以上遅れたため、もう少し先でしょうか。

2・雪の朝・シル
 

昨年、エイシンフラッシュ牡馬を産んだ、お母さん。

2・雪の朝・ファスト
 

こちらは、近々です。

昨年の子連れの時期は仲が悪かった2頭。

2・雪の朝・相棒
 

今は、互いに、なくてはならない存在のように寄り添っているのが、おかしくて・・・。

青空の下、仲良くニンジンを分け与えていると、9歳も年下のシルエットが威張り始めたので、その場を去ることにしました。

関連タグ : ロードカナロア, ゴールドアリュール, エイシンフラッシュ,